11月27日の続き

2007年12月4日 なぞ
そこに地面は無かった。

(!!!!?!)

そのまま部屋から出そうになって危うく落ちそうになる松本。

なんという事だろう。

松本のいた部屋は、空を飛んでいた。

下も空。

横も空。

遠くに流れの速い雲が流れているだけで、他にはどこにも何も見えない。

ビユォォと、風がものすごい勢いで吹いていて、松本は膝をついてしまった。

(ぜ、全方位が空・・・?)

上下の感覚は変わらない。

重力は下にある。

その感覚すらも気のせいに思える。

松本はもう正常に事を考える状態ではなかった。

いや、彼でなくてもこの状況でまともな思考など出来るハズが無い。

(もうワケが分からない・・・。この世界から逃げたい・・・。)

そんな事しか考えれない松本。

次の瞬間、松本は

11月19日の続き

2007年11月27日 なぞ
松本の後ろでいきなり踊り始めた。

画面の中の松本は、そんな事には全く気がつかずに人形を調べている。

裸のピエロは踊りを止め、画面の中の松本を指差して笑っているような仕草をとっている。

松本は、あの時自分の後ろにこんなやつがいたと思うと、腹立たしい気持ちになった。

と、同時に恐怖も感じている。

画面の中の松本が人形を調べ終わると、ピエロは画面の中の松本の死角を上手く利用して映像から消えた。

どこに消えたのかは分からない。

あの時は扉が開く音などはしなかった。

つまり、ピエロはまだあの部屋の中にいたという事なのだろうか。

画面の中の松本が、扉から出た。

そこで映像は途切れ、テレビも消える。

(・・・・・・。)

松本はなんとも言えない絶望感に似た感じを覚え、他に何もない事を確認すると部屋をあとにした。

出口の扉をあけると

11月14日の続き

2007年11月19日 なぞ
人形だった。

ヨーロッパ風といえばいいのか。

そこに並ぶのは大量のアンティークドールであった。

扉の中は何も無い部屋のようになっていて、奥にまた黒い扉がある。

部屋の大きさは、大体12畳ほどで、天井は2メートルほど。

人形はその薄暗い部屋のような場所の左右にびっしり置かれていた。

どこから明かりが出ているのかもよく分からない。

なんとなく、天井の方が明るい―と言っても、あくまで回りが薄暗く見えるだけでとても明るいとは言い難かった。

松本は、そこまで細かく回りの事を考えていたわけではないが、相変わらず自分のおかれた状況が、さっぱり解らない事だけは確かだった。
 
 
(なんなんだこの部屋は・・・。)

よく人形を見ると、何か名札のようなものが張ってある。

名札をじっと見る松本。

そこには「敬介」と書かれていたが、相変わらず松本にその字を読むことは出来なかった。

人形を試しに持ってみたり、位置を変えてみたりする松本。

しかし、何も起こることは無かった。

ここに居ても何も起こらないと判断した松本は、奥の扉から部屋を出ることにした。
 
 
部屋を出ると目の前にまた同じ扉があった。



松本はよくわからなくなって後ろを振り向く。

すると、今まで松本がいた部屋の扉は消えていた。

かわりに、部屋に入る前に歩いていた何も無い砂利道が続いている。

新しく出現した扉は最初、松本が出た扉の1メートル程前に、松本にとっては本当に目の前にあった。

しかし、振り向いた松本が再度新しい扉の方を向くと、扉はその倍、約2メートルほど先にあった。

??

わけのわからない松本。

試しに目をこすってみる。

扉は、今度は約4メートル先にあった。

このままだと、このワケのわからない場所の手がかりが消えてしまうかも知れない。

そう思った松本は扉の方へむかって進む。

途中、瞬きをして一瞬、本当に一瞬だけ扉から目が離れた。

すると、扉は更に遠くへ行ってしまった。

目を離してはいけない。

それだけは理解した松本は、瞬きもせず早歩きで進み、扉へ到達する。
 
 
扉のノブを掴んだ松本は少しほっとして扉をみる。

扉には「力」と文字が書かれていた。

(チ・・・カ、ラ?)

何とか文字を読む松本だったが、意味は分からなかった。

その瞬間、いきなりもの凄い突風が吹く。

思わずドアから手を離しそうになった松本だが、そこは踏ん張り、手は離さなかった。

風は先ほどまでの、この空間とは雰囲気とは全く違う、肌を切りつけるような恐ろしく冷たい風だった。

まるで、吹雪の中にいるような感じで、松本は耐えられなくなりすぐに扉の中に入った。
 
 
扉の中は、先ほどと同じぐらいの広さだった。

違う事は、人形が無い。

その代わりに部屋の中央にテレビが置いてあった。

かなり古い型のテレビだ。

無造作に床に置いてあったテレビに、松本は恐る恐る近づく。
 
 
テレビの目の前まで来た松本は、膝をつき、テレビを調べてみる。

電源を入り切りしてもテレビはうんともすんとも言わなかった。

(一体何の意味があるんだ・・・?)

松本は立ち上がり、奥の扉を目指そうと歩き出した。
 
 
そのとき、テレビがいきなりついた。

う゛・・・ん・・・

そんな感じの音を立てて電源がはいったテレビ。

松本は再びテレビの前に跪き、テレビを凝視した。

よほど古いテレビなのか、画面に映像がでるまでしばらく時間がかかっているようだった。

少しして、映った画面は先ほどの部屋だった。

大量に人形が置いてある。

アングル的には、入り口の右斜め上ぐらいから撮影されたものだろうか。

人形の位置などから察するに、天井付近から撮られたらしいその映像はしばらく何も動かない。

その場面だけを淡々と映していた。

・・・

それでも凝視し続ける松本。

すると、テレビの画面に自分が映った。

最初はびっくりした松本だが、先ほど自分がとった行動と同じことをしているのですぐに理解し、少し落ち着く。

落ち着いたのもつかの間。

次に映された映像をみて松本は背筋が凍った。

画面の中で人形を調べている松本。

それはいい。

問題は入り口の方から現れたもう一人の人物。

ピエロの仮面を付けた裸の人間が入り口の方から現れた。

目をかっと開き、テレビに釘付けになる松本。

その目には恐怖の色が濃くなっていった。

ピエロの仮面をつけた謎の人間は

エミュレータ

2007年11月14日 なぞ
わけがわからない
 
 
 
 
 
 
 
 
(僕は何でここにいるんだろう)

細く、暗く、そして長くて先が見えない道を歩きながら松本はそう思った。

一応、前を向いて歩いてはいるものの、何処に向かって歩いているのか自分でも分からない。

時折、何処からか生暖かい風が吹く。

松本には、それがとても気持ち悪いものに感じられた。

松本は、今自分がどうしてここにいるのか、むしろ、自分の名前すら思い出せない状態だった。

歩く地面は砂利道。

道だけはうっすらと見える。

しかし、右も左も真っ暗で何も見えない。

風はしばしば吹いているものの、屋内なのかどうなのかすらも分からない。

気がつけば、この道をあるっていた。

それだけだった。
 
 
歩きながら松本は考えた。

(僕は・・・そう。松本・・・。名前は・・・りょ・・・ダメだ。思い出せない。)

自分の苗字だけ思い出した松本。

そう思い出したとき、彼の目の前に黒い扉が現れた。

いきなり目の前に扉が現れて、松本は心底驚いたが、その後から湧き出る感情は期待だった。

(この扉を開ければ何か分かるかも知れない・・。)

それは、もし同じ状況に置かれたら、誰もが考えそうな事だった。

扉には「敬介」という文字が書かれていたが、松本にそれを読むことは出来なかった。

恐る恐る扉を開ける松本。

そこにあったものは、大量の

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